権力の本質 2021 1 24

「権力とは、しがみつこうとすると、逃げていき、
いつでも辞めてやると思っていると、権力がしがみついてくる」
 元首相の小泉純一郎氏を見ていて、そう思ったのです。
かつて、郵便局は国営であり、与党の自民党の票田でした。
 しかし、小泉氏は、郵政大臣に就任すると、
「郵政は民営化しなければならない」と演説したのです。
 おそらく、小泉氏は、
就任1日目でクビになってもよいと思いながら、演説したのでしょう。
 しかし、当時の首相は、寛大な人だったのか、
小泉氏をクビにすることはありませんでした。
 後に、小泉氏は、「自民党をぶっ壊す」と演説して、
ライバルとの競争に勝って、首相になりました。
 首相になると、やはり持論の「郵政民営化」をぶち上げました。
しかし、与党幹部は、誰もが郵政民営化に反対でした。
小泉首相は、「だったら、首相を辞めてやる」という覚悟でした。
 しかし、「自民党をぶっ壊す」の小泉首相は、国民の人気が高く、
すぐに辞めてもらうと、与党が困る事態でした。
 こうして、小泉首相は、郵政民営化をやり遂げ、
予想外の長期政権となりました。
 小泉首相の「辞めてやる」は、決して脅しではなく、
背広のポケットには、いつも辞表が入っていたのではないかと思っていました。

小説吉田学校 2020 4 19

私の高校時代の愛読書は、「小説吉田学校」でした。

 私が、「小説吉田学校」を初めて読んだ時の感想は、
「自民党には、普通の人はいないのか。
剛腕、豪傑、怪人ばかりの集団が自民党か」というものでした。
 今の自民党は、真面目で秀才タイプばかりです。
これでは、平時の時は問題ありませんが、
有事の時は、右往左往するかもしれません。
 「小説吉田学校」で印象に残った政治家としては、
行商でリヤカーを引いて商売していたが、
最後は大蔵大臣まで出世した渡辺美智雄氏でしょう。
今の政治家には、このような突破力はないでしょう。
 それから、「山梨の怪人」と言われた金丸信氏でしょうか。
党内における調整力は抜群なものがありました。
 さらに、真意を聞いてみたいと思ったのが、二階堂進氏です。
巨大派閥の田中派の大番頭をしていましたので、
田中派が批判されると、二階堂氏も批判されていました。
 二階堂氏は、鹿児島県出身で、若い頃は、
「1932年にアメリカ合衆国に渡り、南カリフォルニア大学政治経済科を卒業、
南カリフォルニア大学大学院国際関係科に進むが、無理がたたって肺結核にかかる。
一時は死を覚悟したが、肺の病患部を切除するという当時最新の手術が成功し、回復。
大学院を卒業する。
 日米関係が悪化する中で、
日本とアメリカの架け橋になろうとして全米各地を遊説して回るが、
志半ばのうちに1941年8月に龍田丸で日本に帰国」という経歴があります。
(ウィキペディアから引用)
 最近の政治家では、「小説吉田学校」には、
元首相の竹下登氏が中堅政治家として登場します。
 東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長の森喜朗氏は、
若手政治家として登場したかもしれません。



















































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